退職金資金準備方法-中小企業退職金共済制度②
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⑤中小企業退職金共済制度の特色 ・掛金の一部を国が助成 新しく加入する事業主に、掛金の1/2(上限5,000円)を1年間、国が助成します。 また、掛金月額(18,000円以下)を増額する場合には、増額分の1/3を1年間、国が助成します。 ・退職金は直接従業員へ 退職金は機構・中退共から直接、退職する従業員の預金口座へ振り込まれます。 また、事業主に対しては支払いの通知をします。 退職金は一時金のほかに、本人の希望により全部または一部を分割して受け取ることができます。 ・税法上の特典 中小企業退職金共済制度の掛金は、損金として全額非課税となります。 ・過去の勤務期間の通算やポータビリティがある 過去の勤務期間の通算、掛金納付月数の通算(企業転職の場合)、特定退職金共済制度との通算ができます。 ・毎月の掛金月額は16種類から選択 事業主は企業規模や事業内容、或いは従業員の年齢、仕事の経験度、勤務年数などに応じて無理のない掛金月額を選択できます。 掛金は5,000円~30,000円の範囲内で16種類に設定されています。 掛金は全額事業主が負担し、従業員に負担させることはできません。 ・パートタイマーの特例掛金 短時間労働者(パートタイマー等)の従業員も加入させることができます。 一般の従業員よりも低い掛金が設定されているので加入し易くなっています。 助成額も通常の助成金に加え更に上乗せの助成金があります。 ・掛金月額の変更が可能 増額変更の場合はいつでも可能です。 減額変更の場合は従業員が同意した場合または現在の掛金を継続することが著しく困難であると厚生労働大臣が認めた場合に可能となります。 18,000円以下の掛金月額を増額する場合には増額分の1/3を増額月から1年間国が助成します。 ただし、20,000円以上の掛金月額からの増額は助成対象となりません。 ⑥中小企業退職金共済制度のメリット (事業主のメリット) ・掛金の追加拠出を求められることがない 一般的な企業年金などは積立不足が発生すると毎月の掛金の追加拠出を求められることがありますが、中小企業退職金共済ではありません。 ・国からの助成金が受けられる 新規加入・掛金増額後に1年間掛金の一部を国が助成します。 ・掛金は損金計上できる 中小企業退職金共済制度の掛金は、損金として全額非課税となります。 ・過去勤務期間の通算 新規加入の際は制度加入前の勤務期間について、10年前まで遡って加入することができます。 ・事務費の負担がない 企業年金等は事務費として保険料等から差し引かれていますが、中小企業退職金共済では事務費は徴収されず、国が負担しています。 ・管理が容易である 加入後の面倒な手続きや事務処理もなく、従業員ごとの納付状況、退職金額を事業主に知らせる仕組みなので退職金制度の管理が簡単です。 ・運用リスクを負わない 確定給付型の企業年金等では運用リスクを事業主が負うことになりますが、中小企業退職金共済では確定拠出型なので事業主が運用リスクを負うことはありません。 しかし、運用の状況が悪い場合、支払われる退職金の金額は下がってしまいます。 ・付加退職金 現在の運用利率は1%(平成18年1月現在)ですが、それ以上に運用できた場合には付加退職金として通常の退職金の他に上乗せされます。 ・投資教育が不要 企業年金である確定拠出年金(日本版401k)は従業員が年金資産を自ら運用しなければ なりませんが、中小企業退職金共済では自ら運用することはありません。 よって従業員に対しての投資教育は不要です。 ・義務の免除 「賃金の支払確保等に関する法律」により、退職金制度のある企業は退職金の保全措置を講じる努力が義務付けられていますが、中小企業退職金共済加入事業主にはこの努力義務が免除されています。 (従業員のメリット) ・仕組みがわかり易い 従業員ごとの個人勘定で積立資産が管理されていますので、内容把握が容易にできます。 ・ポータビリティがある 転職した場合、就職先が中小企業退職金共済の加入していれば掛金の納付月数の通算ができます。 ・積立資産の保全 万が一、勤務先が倒産した場合でも積立資産は保全され、退職金は中小企業退職金共済制度より問題なく支払われます。 ・投資勉強が不要 企業年金である確定拠出年金(日本版401k)は従業員が年金資産を自ら運用しなければなりませんが、中小企業退職金共済では自ら運用することはありません。 よって投資勉強は不要です。 ⑦中小企業退職金共済制度のデメリット ・長期勤続優遇 加入して掛金の納付月数が3年6ヶ月以下の場合は、運用利息は加算されない仕組みとなっています。 また1年未満での納付で退職した場合には掛け捨てとなってしまいます。
・剰余金が損失の補填に使われる 中小企業退職金共済制度は運用環境の悪化により巨大な損失を計上し、その対策として平成14年に予定運用利回りを3.0%から1.0%に低下させ、現在も1.0%のままです。 平成15年・16年と2年間で945億円の利益を出し、それでも累積欠損額は2271億円計上しましたが、平成17年には1416億円の利益を出し累積欠損額は854億円まで減少し、現在の運用実績であれば累積欠損額がなくなるのは先のことではないと考えます。 しかし留意していただきたいのは、運用の結果剰余金が発生した場合には、その半分は付加退職金として従業員に通常の退職金とは別に上乗せされて分配されますが、残りの半分は過去の損失の穴埋め、つまり累積欠損の補填に使われてしまう仕組みとなっていることを確認しておく必要があります。 ・事業主側のデメリット 従業員にはいろいろな辞め方をする人がいますが、たとえ会社に対して不利益を与えて退職したとしても、退職事由に関わらず退職金が支払われてしまいます。 懲戒解雇の場合は、事業主が減額の申出をすることができますが、減額分は事業主に返還されず中小企業退職金共済制度全体の支払資金に繰り入れられることになります。 ・従業員側のデメリット 中小企業退職金共済は確定拠出型なので、運用利率の変更により退職金の受取額が変わります。 よって中小企業退職金共済からいくらの退職金が支払われるかの正確な金額は退職時点にならないとわかりません。しかし、ある程度の予想額は確認することが出来ます。 |
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